夏の夜、大手企業オフィスビルの執務フロアは静まり返っていた。エアコンの冷えが少し強めに設定されたままのフロア奥、デスクエリアは蛍光灯が数台しか灯っておらず、残業を終えた社員たちはほとんど帰宅した後だった。
俺ことヒロトは営業部のデスクで、今日の顧客資料をもう一度整理している最中だった。窓の外ではネオンがぼんやりと浮かび、夏特有の湿った空気が外から微かに侵入してくる。
隣の席に座るナツミは、午後からずっと電話対応を続けていた同僚だ。彼女は白い半袖ブラウスに紺のタイトスカートという定番のオフィススタイルで、胸元がどうしても強調されてしまう元のサイズのブラウスを選んでいた。
デスクライトの下で照らされたナツミの横顔は、少し疲れた表情ながらも、丸みのあるあごや、汗でわずかに光る首筋が印象的だった。残業に入って三時間ほどが過ぎた頃、フロアに残っていた最後の二人になっていた。
俺は「ナツミさん、もう帰った方がいいですよ。明日また早いんでしょう。
」と声をかけた。ナツミは資料をめくりながら、ため息混じりに「そうですね。
でもこの資料、ヒロトくんが明日使うって言ってたから、仕上げておかないと」と返した。彼女の声は低めで落ち着いていて、時折机の下で脚を組む音が小さく響いた。
ナツミは席を立って近くのコピー機へ向かう。彼女の歩く姿は、太ももから伸びるラインがスカートに沿って動き、足音がカーペットに吸われて小さく聞こえる。
俺は資料をスタックしている手に力が抜け、思わず彼女の後ろ姿を目で追った。ナツミはコピー機の前で少し前屈みになり、胸のボリュームがブラウスを押し上げるように見えた。
彼女が戻ってきて隣の席に着席した時、「ヒロトくん、今日はずいぶん遅くまで残るね。暑いから、冷たい飲み物でも取りに行こうか。
」と提案してきた。俺は「いや、俺はあと少しで終わるから大丈夫です」と答えたが、ナツミはデスクの端に立つと、俺の肩に軽く触れた。
指先の感触は少し冷たく、夏の残業で汗ばんだ肌とは対照的な柔らかさだった。「ほら、休憩しましょうよ。
一人だと寂しいでしょ。」彼女の息遣いが近くで感じられ、香水と汗の混じった甘い匂いが漂ってきた。
俺は少し戸惑いながらも、隣の椅子を勧めた。ナツミは座り直しながら、自分の席から俺の膝に近い位置に体を寄せてきた。
話の話題は仕事の愚痴から少しずつ逸れ、夏の蒸し暑さや、休みの日の過ごし方へ移っていった。彼女は時折、こちらの目をじっと見つめてきて、「ヒロトくんはいつも真面目だよね。
でもたまには、意外なところがあるのかな。」と微笑みながら聞いてきた。
会話のテンポがゆるやかに続き、ナツミの言葉の端々には、ただの同僚を超えたニュアンスが混じっていた。俺は喉が乾いたように何度か息を深く吸い、机の上のペンを無意識に回していた。
その後、ナツミはそのまま立ち上がり、俺の正面に回り込んだ。「ちょっといいかしら。
」と言って、彼女はゆっくりと俺の前に膝をついた。机の下に体を滑り込ませるように、ズボンのチャックに指をかけ、静かに下ろしていく。
俺は一瞬、声が出なかったが、ナツミの動きは決然としていて、彼女の豊満な胸がデスクの裏側に押しつけられるように当たり、柔らかく弾む感触が伝わってきた。布地がずれる音と、ナツミの吐息が混じり、夏の夜のオフィスにだけ響く。
彼女は下から顔を上げ、俺のものに口を寄せ、舌先で熱く包み込むようにしゃぶり始めた。湿った音が規則的に続き、彼女の息が熱く注がれる。
胸がデスクに当たるたび、小さな振動が伝わり、ブラウス越しに膨らむ感触が想像を超えていた。ナツミは片方の手を伸ばし、俺の指を自らの口に咥えてきた。
指先を舌で舐め回し、絡ませる動きは激しく、唾液の感触が指全体に広がる。彼女の唇の締め付けと、胸が机に潰される圧力が同時に起こり、視覚的には机の下に隠れたナツミの姿しか見えず、聴覚では水音めいたフェラの音と、鼻を抜ける甘酸っぱい体臭が混ざる。
味覚的には、俺自身が指を咥えられているせいで、ナツミの舌のぬめりを間接的に感じていた。心理的には、誰もいないフロアという状況が興奮を増幅させ、ナツミが見せる積極性に心臓の鼓動が速まる。
彼女は時々息を吸いながら、「ヒロトくん、動かないで。まだ奥まで……」と囁くように声を漏らした。
指を咥えたままのナツミの舌は執拗に絡み、胸の圧迫感がさらに強くなる。夏の残暑で少し蒸れた肌同士の摩擦、彼女の髪が腕に触れる感触が積み重なり、感覚が研ぎ澄まされていく。
行為は徐々にリズムを増し、ナツミの胸の揺れがデスクにぶつかるたび、俺の集中力が削られていった。感情の高まりの中で、ナツミの瞳が上目遣いにこちらを見て、快楽を共有しようとする意志が伝わってきた。
終わった後、ナツミはゆっくりと机の下から出てきて、口元を拭った。「こんなところで、ね。
ヒロトくん、声出さなくて偉かったね」と彼女は小さく笑った。スカートを直す彼女の動きは、少しだけ乱れた息を整えるように見えた。
俺はまだ興奮が冷め切らない体で、引き締めた声を出す。「ナツミさん……本当に突然で驚いたよ。
でも、すごく……」言葉を濁すと、ナツミは隣の席に戻りながら、「二人きりの残業って、こういうことになるかもって思ってたの。夏は夜まで暑いから、熱がこもっちゃうでしょ」と返した。
彼女の頰は赤らみ、ブラウスに薄っすら汗の跡が残っている。フロアの寂れた空気の中で、二人は少しの間、沈黙を交わした。
ナツミが立ち上がって「もう帰りましょうか。明日の朝、顔合わせるのが気まずくないように」と言い、俺も資料を片付けながら一緒にエレベーターに向かった。
別れ際、彼女は軽く手を振って「また、残業の日があったら、ね」とだけ付け加えた。夜のオフィス街の空気に包まれながら、俺はあの夏の夜の濃密な記憶を胸に、歩き出した























































