梅雨の合間に、急に空が明るくなった午後だった。営業のノルマに追われて連日残業続きの俺は、思い切って近場の温泉ホテルに予約を入れてしまった。時間帯は昼過ぎ。チェックインを済ませて、まずは貸切風呂を利用することにした。夏とはいえ梅雨で湿気が多く、肌にまとわりつくような蒸し暑さがロビーにも漂っていた。
大浴場へ向かう廊下は静かで、木の香りがする。貸切風呂は「卯の花の間」と名付けられた一軒家風の露天風呂付きの個室で、予約なしでも空いていた。脱衣所でタオルに着替えて、引き戸を開けると、湯気がふわりと噴き出してきた。石畳の床が温かく、浴槽は直径三メートルほど。湯の中にはいくつかの大きな岩が配置され、湯口から緩やかに湯が注がれていた。外は木立に囲まれ、梅雨の晴れ間から差し込む淡い光が水面に反射している。
俺は最初、ひとりで湯船に沈んだ。熱めの湯に体が徐々に馴染む。肩の凝りが少しずつ解けていく感覚を味わいながら、目を閉じた。すると、引き戸が音もなく開く気配がした。誰かが入ってきた。顔を上げると、そこに立っていたのは白衣を脱いだ女医だった。名前を後で教わることになるが、この時点では知らなかった。
彼女は三十代半ばくらいに見える。黒髪を後ろでまとめ、豊満な胸が浴衣の前を押し上げていた。身長は俺より少し低めで、肩から胸にかけての曲線が、湯気の向こうでくっきりと浮かび上がる。温泉に来ていた客か、またはこのホテルに勤めるスタッフの可能性も考えたが、第一印象は「落ち着いた大人の女性」だった。俺の視線に気づいた彼女は、少し申し訳なさそうに微笑んだ。
「予約が重なっちゃったみたいですね。よかったら、こちらの浴槽も…」 彼女の声は低めで、聞き取りやすい。指で自分の胸元を押さえながら、湯船の端に腰を下ろした。湯が軽く波立つ。俺は慌てて体を起こし、距離を少し離した。だが彼女は動じず、湯の中で肩まで沈みながら言った。
「私、普段は病院で働いていて、今日は休みなんです。偶然同じ時間に予約が入っていたみたいで…。お邪魔じゃなければ、一緒に入ってもいいですか?」 会話は自然に始まった。彼女は医療関係の話をして、俺は営業のストレスを軽く触れた。話しているうちに、湯の温度や湿度で体がほてってくる。彼女の胸が湯の中で揺れるたび、水面が大きく揺れた。白い肌が湯気でうっすらと赤みを帯び、首筋に汗が光っていた。
数分後、彼女は突然立ち上がった。そして俺の背後に回り、スポンジを手に取った。 「背中、流しましょうか? せっかくなので」 断る間もなく、彼女の指が俺の背中に触れた。柔らかい感触。スポンジではなく、彼女の掌が直接肌に当たっている。熱い指先が肩甲骨の間を滑り、首筋まで上がっていく。触れられるたびに、皮膚がざわついた。彼女はさらに体を寄せてきた。豊満な胸が、俺の背中に押しつけられる。柔らかく、重い感触。乳首の位置がぼんやりとわかる。
湯の中で体を起こす俺に、彼女は耳元で囁いた。 「緊張してますね。もっと力を抜いて」 その声は甘く、しかしどこか事務的でもあった。彼女の指は背中から腰へ、そして臀部へと移動した。指の腹で丁寧に、しかしゆっくりと揉むように刺激する。腰の筋肉がほぐれていく一方で、下半身を抑えきれなくなっていた。彼女は俺の太もも内側に片手を這わせ、股間に近づけた。もうはっきりと勃起しているのが、湯の中で彼女にもわかったはずだ。
「このあたり、凝りますよね」 彼女は平然と言いながら、指で亀頭を軽く撫でた。熱い湯の中で、冷たい指先の温度差が鮮烈だった。握る、離す、撫でる――その動きは容赦なく続き、俺の呼吸が乱れ始めた。彼女の巨乳は今も背中に密着し、胸の重みと柔らかさが全身に伝わってくる。甘い石鹸の匂いと、湯の硫黄臭が混ざり合って鼻を刺激した。
彼女はさらに攻めを強めた。片手で亀頭を締め、もう片方の手で陰嚢を優しく揉む。指の動きは正確で、まるで診察のように神経の走る場所を的確に刺激する。腰が勝手に浮き上がり、湯がはねた。彼女は笑みながら囁く。
「もう少し我慢して」 声が耳に響く。指が根本から先端へ、ゆっくりと何度も往復する。反り返った肉棒が、彼女の指の間から飛び出しそうになった。彼女はそれを押し戻し、再びきつく握る。息が苦しく、頭の裏側が熱を帯びてきた。五感がすべて彼女の手に集中しているようだった。視界は湯気と水面の揺れでぼやけ、彼女の吐息だけがはっきり聞こえる。
指の腹が鈴口を何度も擦る。 precum が混じった感触が湯に溶けていくのがわかった。彼女はさらに圧力を強め、速さを上げた。握る力、振る速度、指の回転――すべてが計算された動きで、俺の理性の糸を一本ずつ断っていく。背中に押しつけられた胸の感触が、まるで全身を包み込むように熱かった。彼女の指が最後に根本を強く締め、親指で先端を数回押し込むと、抑えきれなくなった。
射精の瞬間、腰が大きく跳ね、湯の中ですべてが放出された。彼女の指は最後まで動いていた。脈打つ肉棒の振動を、彼女は静かに受け止めていた。湯が白く濁っていく。呼吸が荒いまま、彼女はゆっくり手を離した。
彼女は心なしか満足げに微笑みながら、湯船から上がった。 「ありがとうございました。とても…気持ちよさそうでしたね」 声は穏やかで、まるで普通の会話のように響いた。俺はまだ余韻に浸ったまま、彼女の背中を見送った。貸切風呂の引き戸が静かに閉まる音だけが、残響のように聞こえた。













































