冬の夜、雪のちらつく山道を車で進む頃には、もう陽はすっかり落ちていた。俺は会社を休んで一人で予約した温泉旅館に到着した。入口の明かりに照らされた雪景色が、静かでどこか緊張を和らげてくれる。フロントで手続きを済ませ、部屋に荷物を置いたあと、浴衣に着替えて外の通路を歩いた。足元の木の床が冷たくて、冬特有の冷気は肌に染みる。
貸切風呂を一時間予約していた。人気のない時間帯を選んだつもりだったが、入口の前で誰かが立っている影が見えた。浴衣姿の女性だ。背中を向けたまま湯気の向こうを眺めている。少し近づくと、聞き覚えのある髪型と肩の線が、急に記憶を呼び起こした。
「リンカ……?」
振り返った彼女の顔が、夜の明かりに浮かび上がる。銀行員の制服姿しか知らなかった彼女だったが、ここでは白い浴衣を着て、足元に雪のひと欠片を落としている。髪を少し上げていて、首筋が露わになっていた。第一印象は、いつものスーツ姿よりも柔らかく、でもその大胆さは変わらないところだった。
「タロウくん、偶然だね。まさかここで会うなんて」
彼女の声は低めで、少し笑みを帯びている。冬の冷たい空気が混じる中、彼女の吐息が白く光った。俺は自分の予約した時間が重なっていることを説明しながら、なぜか胸の奥がざわついた。セフレとして数ヶ月会っていた関係だったが、こんな場所で再会するとは思っていなかった。
「一人で来たの? なら、一緒に入らない?」
彼女はすぐにそう言った。混浴を誘う声は、ためらいがなく、でも押しつけがましくはない。貸切風呂の入口で、彼女は浴衣の帯を少し緩める仕草を見せながら、湯気の向こうを指した。雪がぱらぱらと落ちている夜で、湯船の湯気が周囲を白く覆っている。俺は少し考えたあとに頷いた。彼女の表情が、わずかに緩んだのがわかった。
中に入ると、岩を組んだ露天風呂が広がっていた。夜空に雪の粒子が舞い、湯はほどよく熱い。体を沈めると、足元から熱がゆっくり上がってくる。彼女は浴衣を脱ぎ捨てて湯に入り、肩まで沈めた。巨乳が湯面で揺れるのが、湯気越しに見えた。
「ここ、寒い夜にちょうどいいでしょ。体がほぐれる」
会話は自然に続いた。彼女の銀行員としての仕事の話や、俺の最近の疲れについて話しながら、距離が少しずつ縮まる。彼女の指が水面に触れて波を立てる音が、静かな夜に響く。触れた手の感触は温かく、わずかな力で俺の腕を引いた。
「もっと近くにいていいよ」
彼女がそう言った瞬間、彼女の体が俺の背中に寄りかかってきた。巨乳が柔らかく押しつけられる感触が、じんわりと伝わってくる。冷たい外気と熱い湯のコントラストが肌を敏感にさせ、彼女の息遣いが耳の近くで聞こえた。雪の匂いと硫黄の湯の香りが混ざり、視界は湯気でぼんやりしている。
「リンカ、こんな大胆なこといいのか?」
「いいよ。セフレなんだから」
言葉を交わしながら、彼女の指が俺の胸を撫でる。次第に動きがゆっくりと情熱的になり、彼女は正面から体を重ねてきた。巨乳が俺の胸に密着し、熱い肌の感触が全身に広がる。リンカは俺の肩に手を置き、目を細めて微笑んだ。
「跪いてみて」
彼女がそう言ったとき、俺は彼女の瞳に吸い込まれるような感覚を覚えた。湯の中で彼女が跪き、湯気の中で顔を近づけてくる。彼女の唇が触れた瞬間、熱い息が包み込み、五感が一気に研ぎ澄まされた。雪の音が遠くで静かに降り続く中、彼女の舌の感触と、湯の音、彼女の吐息が重なり合った。
行為は徐々に深くなり、リンカの巨乳が俺の脚に触れ、彼女の息が乱れていく。感情が抑えきれないほど高ぶり、彼女の手が俺の体を支える。夜の貸切風呂で、ただ二人の世界が広がっていた。
終わったあと、彼女は湯に体を沈め直し、肩を寄せてきた。少しの間、言葉は必要なかった。雪はまだ降り続き、湯の熱が体に残る。別れ際に彼女は浴衣を着直し、静かに笑った。
「また、どこかで会おうか」
その言葉を最後に、彼女は雪の通路へ消えていった。俺はしばらく湯の中で、冬の夜の余韻に浸っていた。

















































